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「除細動」とは、心臓の不規則な痙攣状態(心室細動:VF)を取り除くことで、AEDは心臓に電気ショックを与えて除細動を行います。電気ショックはVF発生から早ければ早いほどよく、1分遅れるごとに生存率が約7~10%下がるというのは2000年頃からいわれているとおりです。歯科外来診療環境体制加算の施設基準でもあり設置している歯科医療機関は年々増加しています。
使用については、アナフィラキシーではアドレナリンを「迷ったら打つ」と表現されることがありますがAEDでは「反応・呼吸・脈が無い(あるいはよくわからない)」場合には「迷わず装着する」ということです。あとはAEDが「ショックの要否」を2分置きに判断してくれます。

勘違いしやすいのはAEDの心電図解析は「ショックの要否」ですのでショック不要と判断しても「心臓が動いているとは限らない」ということです。ショックの必要が無ければただちに胸骨圧迫を再開して、もし体動が見られるようならば反応・呼吸・脈を確認しましょう。

参考文献

1)Guidelines 2000 for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care. The American Heart Association in collaboration with the International Liaison Committee on Resuscitation. Circulation, 2000 ; 102(Suppl): I 60-76.

日本障害者歯科学会医療安全委員会
石垣佳希


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