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血圧には家庭血圧、診療室血圧、白衣高血圧、仮面高血圧、ストレス下高血圧などいろいろな定義がありますが、今回は簡単に定義について説明を致します。

  • 家庭血圧:家で測る血圧のことですが、家庭血圧の特色は良好な再現性と安定性にあり、優れた予後の予知因子として重視されています。決まった時間に測るなど、できる限り一定の条件で継続的に測定することが大事です。家庭血圧値で135/85mmHg以上を高血圧としています。
  • 診療室血圧:診療室で測定する血圧のことですが、本来は指針に従った厳密な測定が行われます。診療室血圧値は140/90mmHg以上を高血圧としています。診療室血圧と家庭血圧の間に診断の差がある場合、家庭血圧による診断が優先されます。
  • 白衣高血圧:診療室血圧が高血圧で、診療室外では高血圧ではない状態です。
  • 仮面高血圧:診療室血圧が高血圧ではなく、診療室外で高血圧な状態です。
  • ストレス下高血圧:診療室や家庭での血圧が正常域でも、職場や家庭などのストレスにさらされている昼間の時間帯の24時間自由行動下血圧測定の血圧平均値や職場での血圧値が、毎回135/85mmHg以上の状態です。
  • 24時間自由行動下血圧測定:片腕に血圧を測定する帯を巻き、血圧計を腰につけて自由に行動をしている血圧を測定する方法です。24時間にわたる情報や昼間、夜間、早朝などの限られた時間帯の血圧の変化を知ることができます。

参考文献

高血圧治療ガイドライン2019.日本高血圧学会血圧治療ガイドライン作成委員会編

日本障害者歯科学会医療安全委員会
宮下直也


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