医療安全委員会 - 委員会

第9回「Hands Only CPR」で胸骨圧迫の重要性がご理解いただけたと思います。今回は「CPRはいつまで続けるのか」をお話しさせていただきます。

胸骨圧迫中断のタイミングは①CPR中の傷病者が動き出した時、②救急隊に引き継ぐ時、➂AEDの指示があった時、の3点になります。

CPR中の傷病者が動き出した場合は、脈や呼吸を確認してどちらも十分ならば回復体位で救急隊を待ちます。
救急隊が到着して引き継ぐ時は救急隊が適切に対応してくれるはずです。
AEDは心電図解析の際に体から離れるよう音声メッセージを発しますので、それまではCPRを行います。パッドを貼る時も気を遣って貼りやすくするために中断することなく継続してください。心電図解析の結果、ショックが必要ならば1ショック後直ちに胸骨圧迫再開、ショックが不要の場合も直ちに胸骨圧迫再開となります。

他に救助者がいれば疲れる前に交代しながら質の高いCPRを継続しますが、交代の際の中断時間もなるべく短くするよう心がけましょう。

参考文献

Berg RA,et al:2010 American Heart Association Guidelines for Cardiopulmonary Resuscitation and Emergency Cardiovascular Care,Part5:Adult Basic Life Support.Circulation.2010 Nov 2;122(18 Suppl 3):S685-705.doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.110.970939.

日本障害者歯科学会医療安全委員会
石垣佳希


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