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アナフィラキシー発症の機序で、IgEが関与するものに天然ゴムラテックスがあります。ラテックスアレルギーは、天然ゴム製品に含まれるゴムの木由来のラテックスタンパク質に対するIgE抗体が産生されて起こる即時型アレルギー反応です1)。アレルギー反応は、原因物質への接触に限定されずに、飛沫でも起こり、天然ゴム製手袋の飛散したパウダーを吸入した際にもみられます。アレルギー発症のハイリスクグループには、天然ゴム製品の使用頻度が高い職業の人やアトピー体質の人、二分脊椎症などの医療処置を繰り返し実施している人が含まれます。

ラテックスアレルギー患者の30~50%の人はバナナ、アボカド等を摂取した際にアナフィラキシーショック症状を起こすことがあります。これは食品中のアレルゲンとラテックスとの交差反応性に起因していて「ラテックス・フルーツ症候群」と呼ばれます。

厚生労働省は医療分野におけるラテックスアレルギーへの安全対策として、非ラテックス製品代替品への切り替えを2018年までに行うように各都道府県衛生主幹部長宛に通知2)しています。ハイリスクグループ患者へはラテックスフリー製品の使用が推奨されており、職場での安全対策が求められます。

参考文献

1)ラテックスアレルギー安全対策ガイドライン2018.日本ラテックスアレルギー研究会ラテックスアレルギー安全対策ガイドライン作成委員会.協和企画(東京), 2018.
2)厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課長.パウダー付き医療用手袋に関する取扱いについて.薬生機審発1227第1号、薬生安発1227第1号、平成28年12月27日

日本障害者歯科学会医療安全委員会
吉岡真由美


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